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2009年05月17日

【学】中小企業診断士 過去問を「シャブリつくす」5つのステップ

以前,【学】中小企業診断士 毎日の勉強のための2つの教材 にて

  1. メモリボ
  2. 1次試験過去問集

という,2つの教材を取り上げた.

そして,1つめのメモリボについては,前々回前回 で特長やコンテンツの入手方法を書き残した.

今回は,2つめの過去問集について,そのやり方を書き残すことにする.

1次試験過去問を「シャブリつくす」5つのステップ

過去問を「やり込む」ことを,私は「シャブリつくす」と表現している.これは,過去問一つひとつからより多くの知識を得ることを目的に,何度も繰り返し過去問と接し,解くために必要な知識,その周辺の知識を覚える姿勢を表している.

中小企業診断士の1次試験は,用語の意味を選択肢から選ばせたり,設問を読んで適切または不適切な記述の選択肢を選ばせるという,多肢選択式である.

このような問題形式の場合「シャブリつくす」には5つのレベルがある.

ステップ1:どの選択肢が正解かを覚える

ステップ2:正解の選択肢は,なぜ正解になるのかを覚える

ステップ3:不正解の選択肢は,どの部分が不正解かを覚える

ステップ4:不正解の選択肢は,問題文や選択肢のどこを直せば
正解になるかを覚える

ステップ5:(必要に応じて)用語や背景を覚える.問題と事例と結びつける参考書で調べてみる.

1次試験の科目「運営管理」から1題取り上げて,例示する.

平成20年 第21問

平成19年6月に施行された改正建築基準法に取り入れられた新しい内容に関する記述として,最も適切なものはどれか.

ア 階数が二以上である建築物の一定の工程についての中間検査を義務づける.

イ 建築確認の審査機関として,民間の参入を図る.

ウ 構造計算適合性判定制度の導入を図る.

エ 都市の中心市街地内での建物の制限の緩和を図る.

正解はウである.これを覚えるのがレベル1である.この時点では「構造計算適合性判定制度」など,設問や問題文で分からない用語の意味を覚える必要はない.

この選択肢「ウ」について,過去問集の解説を読む.すると,

建築基準法の改正(平成19年6月20日施行)により,確認申請された一定規模以上の建築物について,新たに第三者機関による構造計算の審査(構造計算適合性判定)が義務づけられた.

と書いてある.これを覚えることがレベル2である.

「ウ」以外の選択肢について,過去問集の解説を読む.例えば「ア」では

建築基準法の改正により,平成20年6月20日以降に確認申請を受け付けるもので階数が3以上の共同住宅について中間検査が義務づけられた.

と書いてある.選択肢の「階数が二以上」の部分が間違っていることを覚えるのがレベル3である.

そして,同選択肢で『「階数が三以上」に書き換えれば正解になりうる』ことを覚えるのがレベル4である.

平成19年6月施行の建築基準法の改正の目的は,建築物の安全性を確保すること,そしてその背景には,マンションの耐震強度偽装事件,いわゆる姉歯事件という事例があったこと.このようなことを覚えることがレベル5である.

なお,意味の分からない用語については,デジタル暗記カード「メモリボ」を活用して 覚えるようにする.

このシャブリつくす方法は,これまで受けた資格試験の

初級シスアド

情報セキュアド

知財検定2級

上級シスアド

の勉強の中で培ってきたやり方である.出題形式として多肢選択式が含まれており中小企業診断士と似ているため,このやり方が通用すると考えている.なお,このやり方で合格点を超えるには,私のこれまでの経験からの印象では,過去問やそれに類する問題を,本番の問題数の3倍分やりステップ4に到達する割合が9割あればよい.さらに,2回分を追加して合計5倍やれば,8割以上の点数が確実に狙える.

シャブリつくすコツ

この「シャブリつくす」勉強法をやって,合格に必要な知識を増やすコツは,ズバリ

少しずつ覚える

何度も繰り返し解く

である.言い換えると,

一度に沢山のことを覚えようとしない

である.

このようなアプローチなら,通勤や昼休みなどのちょっとした時間,10〜30分程度といったスキマ時間を利用して勉強できる.

特に注意することは,

覚えていく順番が逆なので,慣れが必要

である.

たいていの人がやってきた勉強スタイルは,

まず,教科書や参考書を読み,用語や考え方を理解する

次に,練習問題を解く

そして,練習問題の答え合わせをする

という順番だと思う.私も学生時代はそうだったし,資格勉強をはじめてやったときはまずそうしようと思っていた.また,周囲で資格勉強をやり始めた知人たちも間違いなくそうしていた.

一方,過去問をシャブリつくす勉強法は,このような一般的な勉強スタイルとは覚えていく順番が逆である.まず,過去問の答えを覚え,最後に用語などを覚えるのだから.

したがって,過去問をシャブリつくす勉強法はやってみると気持ち悪いだろう.

これの気持ち悪さを克服するには,まず慣れることを目的に続けてみることが必要になる.そして,続けているうちに結果が伴ってくるようになる.例えば,先の4つの資格試験では,1か月程度あれば十分だった.この1か月程度を続けられるように「一度に沢山のことを覚えようとしない」というアプローチで,自分自身をダマしダマし勉強することが,シャブリつくすコツである

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posted by N.YOSHI at 22:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 中小企業診断士


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